みどころ

おいしい登米がつまった、とよま観光物産センター「遠山之里」

登米市の観光拠点と言えば、まず「みやぎの明治村」を思い浮かべる方も多いかもしれません。

明治時代に建てられた洋風建築であり、登米無双の撮影が行われたことでも脚光を浴びた「教育資料館」。現存する武家屋敷「春蘭亭」や、登米の歴史を展示する「登米懐古館」、伝統芸能伝承館「森舞台」(登米懐古館と森舞台は、日本の著名な建築家 隈健吾氏が設計)まで、たっぷりと堪能することができます。

趣きのある街並みは、のんびりそぞろ歩きたい大人デートにもおすすめしたい場所です。

こちらが教育資料館。遠山之里から歩いて1分程度でたどりつくことができる

 

 

さて、「みやぎの明治村」を巡る前に、まず訪れてほしいのがとよま観光物産センター「遠山之里」。

遠山之里の中に入っていくと、中央に観光案内書があるので、そちらでみやぎの明治村MAPをもらいましょう。周辺の施設にいろいろ入館したい場合は、おトクな6施設共通観覧券(教育資料館、警察資料館、水沢県庁記念館、登米懐古館、伝統芸能伝承館 森舞台、高倉勝子美術館 桜小路)を買っておくのもおすすめです。

 

そんな風にインフォメーションを兼ねた「みやぎ明治村の」中心的スポットでもある遠山之里。

観光に訪れた方のお土産品や物産品はもちろんですが、地元の方が日常使いで訪れたくなる商品も揃います。

今回は遠山之里を運営されている山田忠則さんに、遠山之里の魅力についてうかがいました。

 

とにかくお米がおいしい

登米市と言えば日本有数の米どころ。遠山之里の物販コーナーにも、たくさんのお米が並びます。

ひとめぼれはもちろん、つやひめ、シルキークイーン、こしひかり、だて正夢、あらゆる品種がさまざまな生産者さんによって育てられているのですが、「土地がいいからどんなお米をつくってもおいしい」と山田さん。

全国から1000品以上集まるお米の食味コンクールで5年連続金賞を受賞し、ダイヤモンド褒章も受賞、日本の有機栽培の神様とも言われている石井稔さんの有機栽培米「極献上」を手に入れることも。

他にも古くなったお米にスプーン2、3杯入れて一緒に炊くと、新米の香りに炊き上がるという「かおり米」という商品も気になりました。

 

10月末に今年はじめて行われたイベント「登米の収穫祭」では、新米を中心に、新米加工品やおもちにおにぎりパックを販売。いろいろなお米の品種のおにぎり食べ比べができたり、昔お米を精米する時に使っていた「発動機」の運転会も同時開催(宮城揮発倶楽部)。実際に機械を動かし精米したお米を“どん菓子”にしてプレゼントするなど、趣向を凝らした内容になりました。

新型コロナウィルスの影響で、毎年年2回開催が恒例だったイベント「はっと屋台村」が中止になり、新しい展開を模索した末実施になった「登米の収穫祭」。関係者は毎年恒例にしていきたいと願います。

宮城県登米産のブランド米「だて正夢」を使った「伊達男IPA」700円も販売中

 

 

油麩は、お肉替わり

登米市の名産品といれば「油麩」がありますが、遠山之里には油麩全7業社の商品が並びます。7業者それぞれに味が異なるので、好みの油麩を見つけてみるのもいいですね。

油麩の調理法と言えば、まずは登米発祥のB級グルメ油麩丼が思い浮かびますが、地元の方々ははっと汁に入れたりナスと炒める“なす煎り”にしたりすることも多く、肉の代わりに使うことが多いそう。現代ではヴィーガン料理の素材としても注目されているのだとか。確かに油麩丼はお肉でなくてもしっかり満足できる食べ応えがあります。お味噌汁の具にしてもおいしい油麩は、登米土産のスタメンです。

 

おやつ探しにも

お土産お菓子は「瓦せんべい」「醤油まころん」が双璧でしょうか。

せんべいと聞いて、米どころの登米ゆえお米のせんべいかと思いきや、瓦せんべいは小麦粉でできたほんのりあまいお菓子。

「醤油まころん」は、創業天保四年(1833年)、醤油、味噌、清酒などを製造販売している登米市の老舗 海老喜の人気商品です。

はっと汁がソウルフードでもある登米市は、小麦粉を使った食も充実しているように感じます。

ん?もニャか・・・あいす??

ゆるいにゃんこがパッケージに描かれたキュートな最中アイスは、なんと山田さん発案&命名の商品。「常にくすっと笑えるおもしろいアイディアを考えている」と山田さん。

アイスクリームがはさまった新商品の「ひんやりメロンパン」も、一般店舗での販売はここだけ(その他登米高校と登米総合産業高校で販売されています)。おやつ探しに立ち寄っても、うれしい発見がありそうです。

 

2020年7月からは手作りパンの販売もスタート。パンは登米市東和町の若葉園グリーン工房(社会福祉法人恵泉会)が手がけていて、苺ジャムパンに小倉塩バター、チョコクロワッサンなど、小腹がすいた時にうれしいラインナップです。

登米市が2021年4月から始まるNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」のロケ地に決定したことから、ドラマの設定である「森の登米」に着想を得たパンやスイーツも並びます。

最近のイチオシ新商品は「森の町登米 わかばの森の油麩丼ぷりん」。なんと見た目が油麩丼にそっくりのスイーツです。木の切り株をイメージした油麩が入っているのですが、プリンの甘さとカラメルによって、油麩がフレンチトーストのような風味に仕上がっているのだとか。紅ショウガとミツバのトッピングも斬新です・・・!百聞は一食にしかず。ぜひ試してみてください。

 

地元のいいものを探し地元企業と組んで、遠山之里ならではの味やパッケージアイディアを考えたり、試行錯誤しながら商品展開を広げることに取り組む山田さん。「観光土産だけでなく、もっと地元の人たちにも利用してもらえるような施設にしていきた」いと話してくださいました。

 

 

がっつり、セットメニュー

時刻はちょうどお昼時、おなかが空いたので、併設のレストラン「蔵・ら~」へ。

登米に来たからには、「はっと汁」か「油麩丼」かしら?と思っていたのですが、“鳥めし”と“しなそば”が人気だそうで・・・うーん、どうしよう・・・こんな時はセットメニューがありがたい!

 

「くらら~セット(あぶらふ丼&ミニはっと)」「Aセット(しなそば&とりめしのセット)」を注文してみました。メニューはすべて登米市中田町にある株式会社菅原屋が手がけています。こちらもご当地コラボだったんですね。

 

セットはどちらももちろんボリュームたっぷり。平日とはいえお昼時には、地元の方々とおぼしき赤ちゃんを連れたファミリーや青年たち、建築現場の男性たちなどの姿が見られ、すでに常連さんに愛されている場所であることが感じられました。

 

登米の歴史や建築美に触れながらのんびりお散歩して、おいしいごはんを食べたら、元気がでないわけありません。

すぐ近くの河川敷から眺められる北上川の姿も必見。本当に雄大で美しく、ゆるぎない自然のエネルギーを感じて、すがすがしい気持ちになれました。

 

 

とよま観光物産センター 遠山之里

〒987-0702 宮城県登米市登米町寺池桜小路2

電話番号 0220-52-5566

営業時間 9:00~17:00

定休日 年末年始

公式HP http://toyoma.co.jp/facilities-tohyama/

 

蔵・ら~(お食事処)

とよま観光物産センター 遠山之里内

電話番号 0220-52-2922

営業時間 10:00~16:00 お食事時間11:00~15:00(お食事オーダーストップ14:30)

※お食事時間外は喫茶メニューをご用意しております。

定休日 年末年始