くらし
スープは人生〜高校生の挑戦〜
宮城県登米総合産業高校農業科食品加工専攻班4名の挑戦が始まったのは、私の記憶が確かならば、2023年4月7日。
「ついに完成したので、1月16日の完成試食会に来てください。」と、例のごとくお呼ばれしたので馳せ参じました。
〈今回のプロジェクトのおさらい〉
・学校の田んぼで栽培したひとめぼれを100%使用した米粉パンを完成させる
・この事業には、あの、ドミニク・コルビさんが料理顧問として参加
・キックオフの時にコルビさんから頂いたアドバイスは以下のとおり。
登米産の食材は、食材と真剣に向き合う生産者の顔が見えてくるものであり、世界一と言っていいくらいの魅力がある。特に鈴木さんの「田んぼ豚」はその代表。世界一。
食品開発にあたっては、食材と真剣に向き合ってほしい。五感で味わえる食品をぜひ皆さんに作ってもらいたい。
このプロジェクトを通じて、地元の人たちにも登米産食材の素晴らしさを改めて知ってもらいたい。
素材の味を活かすこと。地元の食材にこだわること。
完成試食会には、登米市長、登米市教育長、JAみやぎ登米の組合長さんが出席、若者達は、お歴々を前に、米粉パン完成までの道のりを立派にプレゼンしていました。
【とことん地元食材にこだわった登米づくし】
若者が作った米粉パン
米粉パンにマリアージュするみたらしあん
登米市中田町上沼(うわぬま)産のりんごジュース
コルビさんの「人生はスープ」
米粉から作ってもイマイチだったこと、家庭で再現するにもイマイチだったこと、試行錯誤の結果、粉から作るのではなく、お米の状態から米粉にすることにたどりついたこと、モチモチにこだわったことなどなど。
登米市教育長曰く、「仲間と創意工夫を重ね、試行錯誤したことは人生の糧。」
完成試食会の日、若者達が作った米粉パンにあう、コルビさん特製スープが届きました。
【あの巨匠のスープが文化鍋!トメのコメジルシ!】
〈完成した米粉パンを食べたコルビさんからのお言葉〉
どこで生まれたかが人生の豊かさを決める。
(フランス人にとって)スープはある意味人生。
自分で育てたものを、自分で作って、自分の口で食べる。
これは(米粉でできているけど)正真正銘のパン。
どこにいても、登米市を誇れる人間になってほしい。
〈若者達の感想〉
後輩にも、こういった取り組みを継続してもらいたい。
多くの方に協力をいただきながら進めることができました。
ありがとうございました。
【トメのコメジルシのお気に入りの1枚 青春ど真ん中】
若者達に「誰に一番食べてもらいたい?」と尋ねたところ、「先生。あとは地域の人達に食べて欲しい。」とのことでした。
次のステップとして、JAみやぎ登米とタッグを組んで、レシピの普及を図っていくそうです。
【その場にいた大人全員でおいしくいただきました】
地域の皆さんに浸透してもらいたいのはもちろんですが、打算的なトメのコメジルシは、意識高い系の人たち、グルテンフリー生活をしている女優さんやモデルさんたちにバカ売れして欲しい!と思いました。
先日、宮城県は米の生産量全国で5位なのに、消費量が…という特集が「てれまさ」で組まれていました。
この若者達の取り組みが、「ごはん」以外での米の消費拡大の一助となればよい、いや、きっとなることでしょう!
すでに、次の世代の取り組みがスタートしているそうです。
先輩達が米粉パンを完成させたので、後輩は⚪︎⚪︎を作るそうです。
もちろん、4月に行われるキックオフにトメのコメジルシもお呼ばれしましたが、4月にトメのコメジルシとして行けるかどうかはまた別の話。
(トメのコメジルシはアラフォー、「料理の鉄人」、「王様のレストラン」はドンピシャ世代でした。)