みどころ

ユネスコ無形文化財登録 米川の水かぶり(登米市東和町米川)

ユネスコ無形文化財登録
米川の水かぶり(登米市東和町米川)

藁で作った装束を身にまとい、家々に水をかけ、練り歩く奇才「米川の水かぶり」。神々の化身となった人々が、火伏せを願い町へと繰り出す。


登米市東和町米川は2,200人ほどが暮らし、山林が面積の85%を占める豊かな自然に囲まれた町です。そこに800年以上前から続く、歴史と伝統の火伏せ行事、それが「米川の水かぶり」です。水かぶりは、米川地区の男性だけが水かぶりの姿になって参加できる行事。裸体に藁で作った「しめ縄」をまとい、頭部には「あたま」と「わっか」呼ばれる被り物をして、顔には神様の印である竈の煤を塗った姿で練り歩きます。

身に纏うしめ縄、あたま、わっかは
参加する人たちの手作り

参加する男たちが身に纏う「しめ縄」や「あたま」「わっか」は、「宿」と呼ばれる場所に参加者等が集まり、ひとつひとつ手作業で作ります。この「宿」も代々、五日町の「菅原家」決まっています。

家々に水をかけ、町を練り歩く


米川の伝統的な町並みの中に、いくつもの水桶が置かれています。装束を纏い、神の化身となった男たちは、町を練り歩きながら、この桶に入った水を家々にかけ、町中の火伏せを行います。

火伏せを見る人たちは、男たちが纏った「しめ縄」の藁を抜き、火伏せのお守りにします。たくさんの人達に藁を抜かれるので、行事が終わる頃には、男たちの体のしめ縄はほとんど抜かれ、頭にかぶる「あたま」と「わっか」だけになってしまいます。

水かぶりの神事だけではなく、
大慈寺の参道、境内で催されるお祭りも見どころ

米川の水かぶり当日には、男たちが出発の際に祈願を行う、大慈寺境内や参道でお祭りも催されます。地域の人たちが作った豚汁のお振る舞い(募金制)や、お土産の販売、水かぶりオリジナルグッズなどの販売も行われます。
境内の特設ステージでは、太鼓の演奏なども催され、水かぶりの神聖な神事の厳かさと、町のお祭りの賑わいを一緒に楽しめる行事になっています。

平成30年11月29日付けで
ユネスコの無形遺産に登録

米川の水かぶりは平成30年11月29日に、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されました。

 

■米川の水かぶり チラシはこちら

https://www.city.tome.miyagi.jp/syogaigakusyu/documents/20200209mizukaburi.pdf