グルメ
お米屋さんのつきたて団子が楽しめる 「管源だんご店」
登米市内の産直や道の駅などで見かける「管源のだんご」は、昔ながらの素朴なお餅やお団子を作っている「管源だんご店」のもの。お店があるのは佐沼の中心部で、地元の人にとって馴染み深いお店です。
みたらし、黒ごま、くるみ、ずんだ、こしあんの「5色だんご」は、いろんな味が楽しめることから、ご家族やお子さん連れに大人気。
串に刺さった平べったくて白いお餅は、まるで子どものほっぺのように柔らかくしっとり。それでいて程よく弾力があり、噛めば噛むほどお米の甘みが感じられて、あっという間に平らげてしまいます。
納豆、えびなどが人気の3種類セットも
作り続けて50年
「毎日作った分だけ、売り切れ御免なんですよ。」と教えてくださったのは、「管源だんご店」のオーナー、管野ご夫婦。夫の恭平さんでお店は3代目だといいます。
お団子を作り始めて約50年。今も一番人気の「5色だんご」は、当時から作り続けている商品です。
「基本的な工程はあるけど、勘で作っているような感じだね。長年培ってきた技術や経験の結晶の一つひとつが商品となっているわけだからね。
タレ一つ取っても店々で工夫がありますよね。くるみ餅なら日本産のくるみと外国産のくるみの違い。みたらしなら基本は醤油がベースで、でんぷんと片栗粉を加えて煮るんですけど、煮詰めればしょっぱくなるし、そうでないと甘い。
そういった塩梅は、店それぞれの勘や経験によって違いが出る。そういうところが面白いんだね。」
お店は、早朝にもち米を洗うところからはじまる
「秋になると出している『栗だんご』は、茨城県の栗を使っているの。栗の季節になって仕入れたら、一個ずつ皮をむくところからやっていくんです。あんこやずんだも手作りで用意しています。」と妻の紘子さん。
季節のものを旬の時に出したいというお二人の想いが、お団子一つひとつに込められています。
町のお米屋さん
お餅やお団子を出し始めたのは恭平さんの代から。元々は、恭平さんのおじいさまの代から続く「管源米店」というお米屋さんです。
店舗の隣は精米所になっていて、毎日農家から卸した玄米を精米し、地元のスーパーに卸しているほか、寿司屋や食堂などの飲食店、宅急便で個人のお宅にもお米を届けています。
一日に約10~20体(1体は30kg)を精米してお店に卸すそう
てきぱきとスタッフに指示を出しながらも、温かく見守る紘子さん
登米市東和町の「道の駅三滝堂」と「伊豆沼農産」 に出している「お米屋さんの峠の釜めし弁当」は、尚絅学院大学の学生と共同で開発したお弁当。「管源米店」でご飯を炊いて出している
時代に合わせた商品を
「まだ試作中なんだけど食べてみて」と奥様が出してくださったのが、こちらの「チーズだんご」。みたらし餡の上に、粉チーズがたっぷりかかっています。
「新商品を作る時はスタッフと相談して作るんです。若い人はチーズが好きなんですってね。でも難しいねぇ。うちには若いスタッフが5人いるんだけど、2人は美味しいと言って、3人はそのままのみたらしだけの方が良いって言うんだよね。だから試験的にやってみているところなの。」
そもそも「チーズだんご」を思いついたのは、恭平さんだそう。「いつも色んなことやりたいってはじまるのはお父さん。突拍子も無いんだよね」という紘子さんに、経営者だから当たり前、と涼しい顔の恭平さん。
「皆さん買ってきてくれるの。『ここに行ったらね、こういうおだんごあったから食べてみな』って。沢山は食べられないけど味見はしなくちゃね、参考になるかもしれないから。こうやって店にいる時もね、ヒント得るものないかな〜っていろんな人の話を聴いているの。
三陸道も出来て交通量が増えてきたから以前よりお客さんが来るようになったけど、ただ待ってるだけじゃだめですね。色んな情報が入って来るようにしなくちゃね。」
そんな恭平さんは、今年で御年88歳!スタッフと協力しながら夫婦二人三脚、今日も「管源米店」は朝から大忙しです。
管源だんご店(管源米店)
宮城県登米市迫町佐沼東佐沼4
営業時間 7:00〜16:00
定休日 不定休
電話 0220-22-3023