みどころ

カメラマンが教える!旅写真の撮影テクニック

おでかけした先で見つけたイイ感じのスポットにおいしい料理、感動した景色。思い出に残したりSNSで公開したいと思ったけど、なんだかあんまりきれいに撮れないな・・・と思ったこと、ありませんか?

でも実は、ちょっとした撮影のコツを知っていると、その時の感動や場所の魅力が伝わる、旅情感たっぷりの写真に変えることができるのです。今回は、登米でおなじみの観光スポットをめぐりながら、そのコツをカメラマンに教えてもらいました。

■【建物編】建物の美しさをドラマチックに撮影したい!
「グリッド線を表示して水平のバランスをとる」
建物をまっすぐに撮影したつもりが、なんだか違和感のある写真になることがあります。原因は、画面が傾いて水平がとれていないから。
そんな時に便利なのが、画面に出すことができるグリッド線です。表示された線に建物の横のラインを合わせてみましょう。それだけで簡単に水平のバランスがとれて、しっくりくる写真になります。

「手前は暗く、奥は明るくを意識して奥行きを出す」
暗めの室内を何も考えずに撮影すると、のっぺりと平べったく、暗い印象になりがちです。
こんな時は光を味方につけるのが正解です。例えば全体はぼんやり暗いけど、窓から光が入ってくる室内の場合。窓から遠いところを手前にして撮影してみましょう。手前が暗く、窓がある奥が明るくなることで、奥行きがある写真になります。

撮影したのはココ!)
【教育資料館】
明治21年創建された「旧登米高等尋常小学校」。昭和56年に国の重要文化財に指定され、現在は教育資料館として開放されている。瓦葺の屋根や竿縁天井など和風の造りに、バルコニーや欄干など、西洋風の要素を取り入れた純木造2階建てのコの字型の校舎は、貴重な遺構。


住所 登米市登米町寺池桜小路6
電話 0220-52-2496(とよま振興公社)
開館時間 9:00~16:30

 

■【食べ物編】料理をおしゃれにおいしく見せたい!
「なるべく光が入る窓側の席を選ぶ」
料理がおいしそうに撮れないという人は、光がどこからさしているのかを確認してみましょう。料理の正面から光がさしていませんか?またはフラッシュをたいていないでしょうか?
料理の写真は、被写体の斜め後ろから光が当たるようにすると、手前に影ができ、立体的になっておいしそうに見えます。そのためには、光がなるべく入る窓側の席に座ることが必須条件!あとは自分で角度をさぐってみましょう。

「料理全体を写すことにこだわらない」
テーブルやトレイにのった料理をすべて写してしまうと、変な余白がうまれたり、なんとなくつまらない写真になることがあります。
そんな時は思い切って、メインになるものを決めて、ぐっと寄ってみるのも一つの方法。ここでは特徴的な花のお茶をメインに決めることで、写真に立体感がうまれています。お盆やお皿が見切れてしまってもOK!

撮影したのはココ!)
【春蘭亭】
江戸時代中期の武家屋敷として、登米市で唯一一般公開されている一軒。平成元年まで実際に住居として使われていたが、町に寄贈されたあと、観光の合間のお休み処としてオープン。この地に自生する春蘭の花のお茶や、季節の上生菓子などがいただける。

住所 登米市登米町寺池桜小路79
電話 0220-52-2960
営業時間 9:00~16:30(喫茶は15:30まで)

 

■【街並み編】ノスタルジックな風景の感動を伝えたい!
「土地の名産を一緒に写す」
街並みや風景を撮影するときには、なにか象徴となるものを写真に加えてみると、よりその魅力が伝わることがあります。
例えば趣ある街並みを撮影したい時。今回はノスタルジックなおだんご屋さんを見つけたのでそこをクローズアップ。背景として街並みを入れることで、通り全体の雰囲気を想像させる写真になっています。

「いろいろな角度で撮影してみる」
街並みや風景写真は、料理写真とは違い、じっくり時間をかけて撮影できるのがポイント。
真正面に立ってシンメトリーな構図を試してみたり、少し斜めからカメラを構えて奥行き感を出してみたり、目線の高さを変えてみたり、あえて全体を写さないでどこか一か所をクローズアップしてみたり。いろいろな切り取り方を楽しんでみましょう。

撮影したのはココ!)
【武家屋敷通り】
お休み処の「春蘭亭」や、建築家隈研吾氏の設計により移転新築された「登米懐古館」などが建ち並ぶ通り。藩政時代の武家屋敷が随所に残されており、整然と続く白壁やそれぞれ異なる門構えなど、風情ある街並みが残されている。

【とよまだんご】
武家屋敷通りにあるだんご屋。注文を受けてからタレをつける手づくりだんごは、おどろくほどもっちりとやわらかい。しょうゆやあんこなどの定番のほか、春はさくら、秋はかぼちゃなど、季節限定の味も登場する。

住所 登米市登米町寺池桜小路72
電話 0220-52-2807
営業時間 9:30~なくなり次第終了
定休日 火曜

 

今回紹介した撮影テクニックは、スマートフォンでも一眼レフでも使えるちょっとしたコツです。頭の片隅に置いておいて、まずは心のままに楽しくシャッターを切ってみてください。登米にはまだまだ、思わず写真におさめたくなる建物や食、風景があふれていますよ。