くらし
星空がよく見えるまちで~登米地方の手仕事 自産自消を楽しむTome暮らし⑨~
連載シリーズ、Studio.K特派員からの寄稿第9弾!
<新しい年、気忙しくもあり>
新しい年を迎えると、年末の慌ただしさが一段落したはずなのに、また別の気忙しさが意識に上ることに。初詣や年賀状・年賀メールの確認、3日になれば仕事始めに向けた心の準備にとりかからないと…。
少し時間を戻し、正月の食事といえば、年末に切り分けておいた餅が主役。
グリルで焼いたら、「あめ」と「きな粉」でいただく「あめ餅」や沼エビでいただく「えび餅」が登米地方らしいかと。
特に「あめ」は、「ザラメ」から作るほうが昨今は一般的のようにも感じられますが、そこは正月らしく伝統的な麦芽からの「麦あめ」でいただきたいもの。

【ライトアップされた津島神社本殿~令和8年1月18日】
<ご神事にも向き合いつつ>
年末から年始にかけては、ご神事と向き合う機会も多くなる時期。
初詣や厄年のお祓いなどは、なるべくなら早めに済ませたいところ。
10日を過ぎれば、小正月に合わせるようにして各地の寺社で催される「どんと祭」に参り、1年間ご加護いただいた「古守札」を納めて御神火で焚き上げていただく。
ここまでくると、毎年のこととはいえ「もう2月も目の前」と感じるのが通例に。

【津島神社境内でのどんと祭~令和8年1月18日】
<星座はいつから…>
自宅周辺には高い山がなく、さまざまな色彩の光が輝くイルミネーションや高い建物もない住宅地で、月や星座の観測には適した環境。
新しい年を迎えてからも、玄関先から日課のように夜空を見上げるのは、この地で暮らす身には自然な流れといえる。
星座の由来をみてみると、5000年ほども前の古代の人々が、語り伝えられてきた神話や物語を題材に、星たちをつなぎ合わせて夜空に描いたことが起源らしい。
夜間はほとんど暗闇といえる時代、太陽や星の動きを基に、生活のサイクルを組み立て、農耕の作業時期を調整し、旅の方角の指針にしていたことを思えば、想像力の行き着く先としては当然のところだったかも。
<気軽に星を撮ってみよう>
一眼レフのカメラがあれば、標準装備のズームレンズしかなくても、広角側(25mm前後で)に合わせた状態で三脚にセットすれば、多くの星座が撮影可能。
フォーカスはマニュアルに、ISOはマックスに、セルフタイマーは2秒くらいに設定の上、方向と角度を調整すれば、ファインダーやモニターで星の配置を確認できなくても、冬にはオリオン座、春には北斗七星と、それとわかるようには撮影できている。
夜空の撮影も、日常の身の周りにあるシーンを理解した上で、この地域らしい自然景観を活用している成果といえるのかも。

【北の夜空の代表とも言える北斗七星~自宅の庭先から撮影】
<インパクトある被写体、やはり「月」から>
今年は、年初から夜空に目を向けたくなる情報が多くて。
1月3日は新年初の満月「ウルフムーン」で、撮影スポットのような場所には行けなかったものの、自宅前から無事に撮影。
ちなみに、今年は先の1月3日に続いて、11月24日、12月24日が「スーパームーン」らしい。特に、12月24日が1年間で最も大きく見えるようで、冬至にも近いことから夜の時間が長く、観測&撮影にも好条件の予感。地球との距離が近くなる満月、大きく明るく見えるはずで、祝祭劇場や消防署など特徴のある建物や登米地方らしい風景とフレーミングできたらな~と。

【令和8年1月3日の満月・ウルフムーン~自宅の庭先から撮影~】

【令和8年の最初の満月・ウルフムーン~登米祝祭劇場小ホールと~】
<皆既月食、今年こそは!>
来る3月3日、およそ半年ぶりくらいの皆既月食で、今から期待が膨らむことに。昨年9月8日の皆既月食は、厚い雲&小雨という空模様で、撮影がかなわぬことに。
今回は、午後6時40分過ぎから月が地球の影に入り、午後8時ごろから午後9時ごろまで皆既月食となる時系列で事前予想が流れ始めている。
今回は、時間帯からも撮影しやすいといえるので、天候に恵まれることを祈りつつ、月の欠け始めから赤銅色の皆既月食まで、しっかりとカメラにおさめたいところ。

【令和4年の皆既月食~月の左下には天王星が~】
<惑星もなかなか>
自宅前からだと、金星・火星・木星・土星も、時間を合わせれば、良いシーンをカメラでキャッチすることが可能。特に、新月の前後は月明かりが減少するので、惑星も星座もかなりのネライ目といえる。
年明けは、1月10日に太陽系で最も大きい惑星・木星が、地球から見て衝の位置関係になり、満月の1週間後という状態で夜空に輝く姿をキャッチ。
ここでいう「衝」とは、木星が地球から見て一番大きく見える位置関係になることで、本格仕様の高級一眼レフのカメラでなくても、木星の衛星が2~4個は撮影できることに。わが家の玄関先からも、東から南に向かう木星をキャッチしてみたところ、衛星と思われる星が2個、写っているのを確認。
このときの木星はまた、年明けからふたご座を構成する星たちの間に入るような位置関係で夜空を動いており、オリオン座やおおいぬ座のシリウスも近く(比較的とはいえ)に見えていたことから、少しならず得をしたような気分に。
なお、昨秋、土星が月と比較的近いルートで夜空を動く時期があり、マイ・カメラの画角ギリギリで双方が並ぶシーンをキャッチ。どちらも、良い撮影歴になったな~と。

【木星と衛星~木星の左上と右下に衛星が~】
<今宵も夜空に…>
写真撮影を楽しみの一つにしてきた身としてはどうかと思われそうですが、昨今は撮影のためだけの遠出をなかなか選べない傾向に。
本欄の特派員ゆえに「市内の身近な良いところを記録」を言い訳に、カメラには帰宅後から就寝前のわずかな時間帯で玄関先からキャッチしたシーンがほとんどで、設定を変えつつ「同じ場面だけ」とみられないように工夫はしている。
ご近所さんからは「寒い中、暗くなってから外で何をしているのやら」などと、怪しまれているかもしれないですね。
寒い時期の夜空には、オリオン座をはじめ、ふたご座、おおいぬ座のシリウス、プレアデス星団(「すばる」のほうが一般的か)や惑星など、好きなシーンが見ごろに。さらには、寒い時期は空気が引き締まるので、星の瞬きが美しく、撮影した写真もクリアさが増しているよう。
古代の人々が夜空の星を紡いで星座とし、数々の物語を編んできた創造の営みに想いをはせ、明日も登米の夜空に目を向けてみようと。

【鹿ケ城大橋からの満月~令和7年12月5日~】